神奈川県川崎市における富士見公園再編整備計画の一環として、公園全体の管理拠点となるパークセンターを計画した。本施設は、管理事務所をはじめ、共用トイレやアメニティ施設、シャワールーム、展示ホールなど、多様な機能を備えている。
計画地は、サッカー・アメリカンフットボールスタジアム、競輪場、中学校といった異なる性格の施設に囲まれた特異な都市環境に位置する。このような文脈において、将来的な公園機能の変化に柔軟に対応するため、増減築が可能な蛇腹状の木造フレーム構成を採用した。
木フレームは建物両端に向かって段階的に高さを増し、背後に控えるスタジアムと呼応する弓形のフォルムを形成している。また、「観客の姿が外から見える」という既存スタジアムの象徴的な景観特性を継承すべく、建物の配置や高さに配慮し、周辺環境との調和を図った景観形成を目指した。