北京市にあるギャラリー・イベントスペースの駐車場のランドスケープデザイン。

この地区では古い建物や工場を再利用してアートを中心とした街づくりが積極的に行われており、本計画はガス製造工場の跡地で、ギャラリー空間は直径約72mの巨大な実際のガスタンクを活用している。
その周辺の駐車場の条件として、ギャラリー使用時の豊富な駐車台数と、イベントが開催されていない時に広場として成り立つことが求められた。

まず駐車場として１台ずつのスペースを区切るために正円のガスタンクに対して求心力をもたせ、円と垂直な接線をグリッド状に敷いた。これによりできるマス目が１台ずつの駐車スペースとなる。
マス目は５種類のコンクリート床仕上を使い分け隣り合ったマス目が異なる仕上となるようにし、タンクを含めた駐車場全体を巨大なひとつのアートと見立てて計画した。
また既存樹木がかぶるマス目は植栽地として残して周囲にベンチシートを設けて広場利用できる設えとし、機能的な必要条件とデザイン性を併せ持つ空間とした。